第1回 富山県漢方調剤フォーラムに参加してきました!!

先日、富山明治安田生命ホールで、富山県漢方調剤フォーラムが行われました。

発表は富山市内の薬局がトップバッターでした!漢方薬を処方された患者様に対し、どう工夫すれば飲みやすくなるか、粉薬のまま飲んだ時とお湯に溶かして飲んだ時の味の違いなどを、処方ごとに調査した結果でした。

漢方薬は「証」と言って、個人個人の体質に合っていればおいしく感じると言いますが、どうなのでしょうか。私も漢方薬を飲んでいますが、とてもおいしいです!合っているのかな?と同僚のO薬剤師に話していたところ、もともとおいしい漢方薬なのだと教えてもらいました(^^;

そして漢方薬はもともと自然界に存在する生薬から、薬効のある部分を抽出し、組み合わせて煎じたもの。それを飲みやすい粉末に加工してあります。そのため、例えば生姜の成分が配合されているものなど、同じような成分の重複や薬効の変化を避けるために、空腹時の服用が有効とされています。ただし、明らかに薬効が違ったというデータがないために、食後でも大差がないということです。

さらに「 湯」と名前の付くものは、元はこうした煎じ薬であったために、お湯に溶かして飲むと効果的です。

同じ薬でも、感じ方が違うというのは東洋医学特有で面白いな!と思いました。例えばユナシンドライシロップ、小児用の抗生物質ですが、誰が飲んでもコーラ味がします(笑)

やや話が脱線しましたが、漢方フォーラムでは他に、富山大学附属病院薬剤部での、煎じ薬の漢方調剤の様子が紹介されました。沢山の種類の生薬が並んだ様子は壮快でした。普段そんなに多くのきざみ漢方を目にすることはなく、調剤自体も私は経験がありません。煎じ薬特有の患者様のお悩みや、薬効の正しく得られる工夫などが紹介されました。「漢方薬服薬指導シート」を作成し、そうした問題を解決されているということでした。


写真は、前半の発表の座長を務められた、奥田部長です。座長は初めてなさるとお聞きしましたが、全くそんな様子はなく!スムーズに会を進めていらっしゃいました。

後半は富山県立中央病院の先生、富山大学の和漢薬研の先生から、漢方薬の正しい使い方や、消化管疾患に対する漢方治療についての発表でした。やはり漢方と一口に言っても、内容の生薬1つ1つに特長があり、当然有害事象も起こり得ます。そういった事象への、医師と薬剤師の共通の理解にむけてのお話がありました。また、消化性疾患は、比較的多く漢方薬が取り入れられる領域だそうです。生体のバランスや恒常性に重きを置く治療体系をとっている為と言えるそうです。大変奥が深く、興味深いお話でした。

当日は大変な雪で、福井で電車が止まり2日待ち!小松でも数時間待ちの状態だったみたいです。ちょうど私の沿線は無事で、多少止まりはしましたが、久しぶりの電車を楽しんで帰って来られました。

奥田部長、お疲れ様でした。また次回も是非、参加したいです。

もりの里はなの木薬局
上山 小草

2011.3.11